ネタニヤフらイスラエルとハマスの5人の逮捕は実現するか

 

ネタニヤフらイスラエルとハマスの5人の逮捕は実現するか

 

21日、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突をめぐって、ICC(国際刑事裁判所)のカーン主任検察官は、イスラエルのネタニヤフ首相やハマスのガザ地区トップのシンワル指導者など、双方の合わせて5人に対して逮捕状を請求すると明らかにした。

ICC イスラエル首相やハマス指導者ら双方計5人の逮捕状請求 | NHK | イスラエル・パレスチナ

逮捕状が出された五人

 

<イスラエル>

  • ベンヤミン・ネタニヤフ首相
  • ヨアブ・ガラント国防相

<ハマス>

  • ヤヒヤ・シンワル指導者(ガザ地区トップ)
  • イスマイル・ハニーヤ最高幹部
  • モハメッド・デイフ軍事司令官

ヤヒヤ・シンワル(左)とネタニヤフ

ハマスは昨年10月7日にイスラエル南部を襲撃し、イスラエル側で約1200人を殺害、252人を人質としてガザへ連れ去った。イスラエルは直後にガザへの報復攻撃を開始。ハマス運営のガザ保健省は、ガザでこれまでに少なくとも3万5500人が殺害されたとしている。

しかし、24日には、イスラエルとハマス(とカタール)が長年の”グル”であることが報道され、世界中を驚かせた。

ネタニヤフは自身が「大量殺人者」と呼ぶハマスと「民主的なイスラエル」が比較されることを、嫌悪感をもって拒否すると述べ、バイデン大統領もこれに同調した。

ネタニヤフが逮捕されれば世界史の大事件になる

 

ICCの締約国数は日本を含む124ヶ国・地域(2024年5月現在)だ。
ICCの設置法「ローマ規程」は、国際犯罪の責任を負う者に対して自国の刑事裁判権を行使することが、すべての国の義務だと定めている。イスラエルとその重要な友好国アメリカはこの「ローマ規程」に批准していない。

しかし、ICCから実際に逮捕状が出されれば、ICCに加盟する日本を含む124の国や地域は、域内に対象の人物がいれば身柄を拘束し裁判所に引き渡す義務を負うことになる。
欧州連合(EU)加盟の27カ国すべてがICC加盟国だが、EUトップ外交官のジョセップ・ボレルは、ICC加盟国はICCの決定に従うべきだとコメントした。
ちなみにICCは昨年、ウクライナでの戦争犯罪の疑いでロシアのプーチン大統領へも逮捕状を出している。

ダグラス・マクレガー元大佐が「彼が真のアメリカの大統領」というネタニヤフ。さて逮捕されるか?

パレスチナ、独立国家へ

 

10日、国連総会では国連加盟国193カ国のうち143カ国がパレスチナを承認した。ヨーロッパ諸国の大多数は、パレスチナの国家としてのの独立を承認することをまだ決定していない。それでもスペイン・アイルランド・ノルウェーが28日付でパレスチナを国家承引することを認めた。

スペイン・アイルランド・ノルウェーが、パレスチナを国家として承認へ…和平へ道筋つける狙い : 読売新聞

 

ICCのカーン主任