国際司法裁判、イスラエルのガザでの行為をジェノサイドと認定
出典:The Exposé
2023年12月29日、南アフリカがイスラエルに対し、ガザでの軍事作戦における「大量虐殺行為」を非難して国際司法裁判所(ICJ)に提訴した裁判において、南アフリカの要請に関する公聴会が1月11日と12日に開催された。1月26日、この裁判の中間判決が出た。
ICJは、イスラエルの「ガザでの行為はテロ組織のハマスとの戦いであり、イスラエル人およびパレスチナ人へのジェノサイドではない」という開戦以来の虚偽の言い訳を却下した。イスラエルの長年の行為の清算の時が来た。
イスラエルのガザでの行為はジェノサイドだと認められた
ICJはイスラエルに対し、現在進行中のガザでの戦争において、大量虐殺を直接扇動する行為を防止し、処罰する措置をとるよう命じた。「イスラエルは(中略)ジェノサイド条約第2条の範囲内のすべての行為の実行を防止するために、その力の及ぶ範囲内ですべての措置を講じなければならない」とICJは宣言した。
国際司法裁判所(ICJ)を国際刑事裁判所(ICC)と混同してはいけない。ICCは、不従順な第三世界の支配者を罰するために設計された欧米帝国主義の道具だ。ICJは実際に国際法を執行する。
ガザ保健省によると、10月7日からイスラエルがガザで続けている大量虐殺で、26,083人のパレスチナ人が死亡し、64,487人が負傷した。パレスチナ人および国際的な推計によれば、死傷者の大半は女性と子どもである。
ここで「パレスチナ人」と言われている人々の多くがユダヤ人らしい。
圧倒的な多数決で決まる
国際司法裁判所(ICJ)の17人の裁判官からなるパネルの圧倒的多数が、緊急措置を命ずることに票を投じた。この緊急措置は、イスラエルによるガザへの戦争の停止を命じたほかは、南アフリカの要求のほとんどをカバーするものだ。裁判所はイスラエルに対し、ジェノサイド条約に該当する可能性のあるいかなる行為も行わないこと、またイスラエル軍がガザでいかなるジェノサイド行為も行わないようにすることを命じた。
暫定措置を指示する管轄権を有していないというイスラエルの屁理屈は退けられた
ICJは、イスラエルに対し、1948年のジェノサイド条約を遵守し、ガザへの人道支援を拡大し、ジェノサイド的な発言をする者に対して行動するよう求める一連の暫定措置を発表した。同裁判所は、暫定措置を指示する管轄権を有していないというイスラエルの主張を退け、その調査結果は拘束力を有すると繰り返した。
国際司法裁判所(ICJ)の現会長であるジョーン・ドナヒュー判事は、暫定措置を発表する際に、最終評決が下されるまでにガザの「壊滅的な状況」がさらに悪化する可能性があり、暫定措置が必要であるとの結論に達したと述べた。したがって、この判決自体は停戦を強制するものではないが、イスラエルの同盟国が戦争を停止させるための世界的な努力を妨害し続けることを困難にする可能性をもっている。
人権弁護士でカーネギー国際平和財団のフェローであるザハ・ハッサンは、アルジャジーラに「ICJの判決は米国や他の西側同盟国に対し、停戦決議に向けてさらに大きな圧力をかけることになる」と語り、「このことは、イスラエルと一緒に米国が、いまだに国際的正当性に強い関心を寄せている西側諸国の政府に対して、イスラエルがガザで国際法の制約の中で行動しており、自衛のために行動しているという考えを維持させることを、非常に困難にする」と付け加えた。
YES YES YES
南アフリカ、やったね。
ICJは、証拠と人道主義を支持してきた。
イスラエルによる大量虐殺は今後も公開され、調査されるだろう。
イスラエルはすべての暫定措置に従わなければならない。
これはまだたったの一歩だ。
だけど、とても巨大な一歩だ。
ありがとう、南アフリカ。
ありがとう。
我々は戦い続ける。
団結しよう。
YES YES YES
— Dr. Jennifer Cassidy (@OxfordDiplomat) 2024年1月26日
SOUTH AFRICA HAS DONE IT.
THE ICJ HAS STOOD WITH EVIDENCE AND HUMANITY.
ISRAEL’S CASE OF GENOCIDE WILL BE KEPT OPEN AND INVESTIGATED
ISRAEL MUST ADHERE TO ALL PROVISIONAL MEASURES.
THIS IS ONE STEP.
BUT AN ABSOLUTELY HUGE ONE.
THANK YOU SOUTH AFRICA.… pic.twitter.com/AamSaW6FT6
いかなる国家も法の上には存在しない
パレスチナ自治政府はこの判決を歓迎した。パレスチナ自治政府のリヤド・マリキ外相は声明の中で、「ICJの判決は、いかなる国家も法の上にあるわけではなく、正義の届かないところにあるわけでもないということを思い起こさせる重要なものだ。この判決は、イスラエルが何十年にもわたりパレスチナで行ってきた『占領、収奪、迫害、アパルトヘイト』(つまりジェノサイド)を特徴づけている、処罰もないやり放題の犯罪という凝り固まった文化を断ち切るものだ」
(The Exposé からの翻訳引用はここまで)
イスラエルはジェノサイド禁止条約に署名している。この中間判決は、イスラエル政府がガザでジェノサイドを実行したといわれている、ベンジャミン・ネタニヤフの逮捕に圧力をかけるものになるだろう。
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