「ナイーブにウクライナの言うことのみを100%信じる日本人は情けない。これでは弱肉強食の国際社会では生き残れない」

 

「ナイーブにウクライナの言うことのみを100%信じる日本人は情けない。これでは弱肉強食の国際社会では生き残れない」

辞任したウクライナ大統領府副局長のキリーロ・ティモシェンコ

多数のウクライナ高官が汚職で更迭された。

 

ウクライナ高官が多数、汚職で更迭された。
BBCの報道によると主な人物は下記のとおりだ。

なぜウクライナはヨーロッパの最貧国になったのか?

 

舛添要一氏のレポートが興味深い。なぜウクライナがヨーロッパの最貧国になったのかが書かれている。

ソ連邦崩壊の過程で、ロシアと同様に、ウクライナでも国営企業が民営化され、富が一部のオリガルヒ(政治的な影響力を行使する富裕な実業家)に集中する状況になった。
たとえば、ドネツクの大富豪リナト・アフメトフは最大の富豪で、マリウポリのアゾフスタリ製鉄所などを所有し、2022年1月現在で137億ドル(約1兆8700億円)の資産を保有していた。
親米派のオリガルヒのイーホル・コロモイスキー、「チョコレート王」のペトロ・ポロシェンコ前大統領も有名である。
また、「ガスの女王」と呼ばれ、政界に進出してオレンジ革命(2004年)のジャンヌ・ダルクと讃えられ、首相にもなったユーリヤ・ティモシェンコは、天然ガス部門のオリガルヒである。
また、2014年のマイダン革命でロシアに亡命したヴィクトル・ヤヌコーヴィチ元大統領は、自ら財閥を形成し、巨額の富を着服していたことが判明している。
オリガルヒのみならず、官僚機構を含むあらゆる社会システムに汚職がつきまとっており、賄賂なしには事が進まないソ連時代の悪弊がまだ続いているのである。
それが経済を低迷させ、ウクライナをヨーロッパの最貧国としたのである。そして、ウクライナ戦争はオリガルヒの所有する資産を激減させており、たとえばアフメトフは、資産を開戦前の3分の1にまで減らしているという。しかし、この戦争中でも汚職が止まないのである。>

ウクライナ高官だけの腐敗ではなく、ジョー・バイデン大統領が息子のハンターと共にウクライナの利権に深くかかわってきたことは、アメリカのメディアでは2020年くらいから今日に至るまでずっと報道されている。
舛添氏のいうとおり、今回、多数のウクライナ高官が汚職で更迭されたことで西側諸国の支援にブレーキがかかるだろう。あまりにばかばかしいからだ。

参考記事:The Gardean「ようこそウクライナ、ヨーロッパで一番腐敗した国」

ロシアを見くびっていたワシントンは大いに焦っている。

 

先日、アメリカの元米国国防長官上級顧問のマクレガー氏がこう発言した。

ワシントンの人々は、「ロシアは弱い。俺たちは勝てる」ところがそれは間違っていた。「なんとかしなければ。このままじゃ、俺たちが馬鹿だとバレてしまう」。
その結果、国防総省が取りたくない行動をとらされる可能性がある。

ビデオ:NATOウクライナでの作戦は大失敗、ウクライナの防衛は大打撃を受ける 。

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英米仏に続いてポーランドからの強い要請もありドイツがウクライナへの戦車の供与を決めた。「簡単に勝てる」とか「プーチンがこんなに簡単に引っかかるとは思わなかった」とか思っていた人びとは、このマクレガー氏がいうように大いに焦っているのだ。
だがロシアを弱体化させるためにウクライナを使って代理戦争を行っているアメリカにとって、ウクライナ汚職とかゼレンスキー政権の命運などどうでもいいことだ。

再び舛添氏のレポートから引用する。

<武器支援にしても、背後で贈収賄が行われている可能性があるのである。しかし、ウクライナの戦場を新兵器の実験場とし、巨万の富を得ているアメリカの軍需産業にとっては、ウクライナ汚職などはどうでもよいのである。アメリカ兵は戦争に参加しておらず、一滴の血も流れない以上、バイデン大統領も、ウクライナの腐敗など「我知らず」である。>

 <ロシアとウクライナ、それは「狸と狐の化かし合い」である。ナイーブに狐(ウクライナ)の言うことのみを100%信じる日本人は情けない。これでは弱肉強食の国際社会では生き残れない。