劇的に変化したイスラエルがウクライナに降伏せよと説得する。
イスラエル首相の仲介は世界を驚かせた。
ウクライナとロシアの紛争は、ポストネタニヤフ時代におけるイスラエルの首相の最も注目される外交の舞台となっている。
先週、イスラエルのナフタリ・ベネット首相が、ロシアのプーチン大統領と会談するためにモスクワに極秘出張し、和平工作を行ったことが明らかになって国際社会を驚かせた。情報筋によると、モスクワ訪問が公になる前に、ベネット氏はそれをウクライナのヴォロディミル・ゼレスキー大統領とフランスのエマニュエル・マクロン大統領に伝えていた。ベネット氏はクレムリンで3時間の審議を行った後ドイツに移動し、オラフ・ショルツ首相と会談し、ロシア・ウクライナ戦争の勃発などを協議した。
プーチンの停戦協定への条件は4つ。
クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は、プーチンはウクライナが4つの条件を満たせば戦争を終わらせることを申し出たと明言した。ペスコフによると、プーチンが提示した条件は以下の通り。
- ロシアに対するいかなる軍事行動も停止すること。
- クリミアをロシア領と認めること。
- ルハンスク人民共和国とドネツク人民共和国の主権を認めること。
- そしてウクライナ憲法を改正し、東欧のNATO諸国とロシアとの緩衝国としての中立的な立場を強固にすること。
これはゼレンスキーは飲めないだろうが、2,3,4にプーチンの今後の戦略がうかがえる。
「もし私があなただったら、自分の国の人々の生活について考え、申し出を受けるだろう」
ベネット首相の行動は、この問題に対する国際的な反応によって木霊した感情から驚くほど逸脱している。イスラエルのエルサレムポストとウクライナの情報源によると、イスラエルの首相は火曜日に再びゼレンスキーと話し、プーチンが提供する条件に同意するようにウクライナ大統領に助言した。
ウクライナからのこのニュースを速報した情報源は、ベネットがゼレンスキーとの電話で「もし私があなただったら、私の人々の生活について考え申し出を受けるだろう」と彼にいったと述べた。ゼレンスキーは「話は伺った」と短く答えて、あまりこの提案に乗らなかった。
また、イスラエルはウクライナに対し、仲介や中立性を維持するエルサレムの努力の妨げになりかねないとして、イスラエルの軍事・防衛支援の要請をやめるよう求めたと報じている。
驚くべきイスラエルの変化。ウクライナというカバールの傀儡国家との戦いに元傀儡国家のイスラエルが寝返ったのだ。
ベネットのゼレンスキーへの電話は、これまでの首脳間の友好的な関係からの逸脱を意味する。イスラエルは、ウクライナが対露外交のために関わった国の中で、NATO加盟国の思惑と完全に一致しない最初の国である。国際舞台におけるイスラエルの重要性を考えると、彼らの立場は、自分たちの条件で戦争を終結させようとするロシアの努力を促進するものであることは間違いない。
参考記事:イスラエル、ロシアを非難する国連決議を拒否
2月25日の国連において、11の国連理事国のうち中国、アラブ首長国連邦、インドはロシアを批難する決議を棄権したが、イスラエルはこの決議への賛同を拒否している。
U.S. protests Israel's refusal to back UN resolution condemning Russia (axios.com)
出典