斎藤知事問題は知事の個人的特性の問題ではなく「維新の会」の問題だ―― 郷原信郎弁護士
郷原信郎弁護士が自身のYouTubeチャネル「日本の権力を斬る!」を更新した。今回取り上げたのは、連日メディアを騒がせている斎藤元彦兵庫県知事の問題だ。
この問題の本質は、斎藤知事個人の性格や属性の問題ではなく、維新の会の問題だと注目すべき見解を述べている。
以下に郷原氏の主張をまとめた。
- これは単なるサイコパスとか、普通じゃないメンタルの強さとかといった、斎藤元彦知事の個人的な性格や属性の問題ではない。単なる公益通報保護法の問題でもない。
- 斎藤知事が3年間やってきた維新の会的な改革。その改革のカラーに完全に染まっていた知事の執行部の幹部や取り巻きが、知事への忖度もあり、徹底的な強気の調査を行った。しかも維新の県議団がそれを圧倒的に支持した。
註:維新の会は3年前の兵庫県議会議員選挙で、前回選挙の2倍を上回る21議席を獲得し、躍進した。
- 今回の問題が明るみに出る前に、維新的改革がやりすぎであることが表に出つつあった。それに対してこれでいいんだと突っ走った知事は、維新がついているからとひるむことなく、超強気でいった結果がいまの状況を招いた。
- 後には引けない斎藤知事だったが、なんと維新の会にここでちゃぶ台返しをされてしまった。
- 前任の井戸知事に対する反感があって、井戸氏と親しかった人たちを切り捨てていこうという個人的な考えだったのかもしれない。この問題にはこの県政の路線の対立という複雑な問題がある。
- 今回の斎藤知事問題は維新の会そのものの問題だ。維新の会は、今回の問題は、そういう問題だという受け止めをしてきたのかどうか。
- 問題が明るみに出た当初は、維新の馬場代表は受けて立つくらいのことを言っていた。それが今回ちゃぶ台返し、手のひら返しして、このあと維新はどのように対応するのか。
初の不信任決議案に対する議会の解散になるか?
- 維新の内部にいる人、これまで維新の会を持してきた人も「このままでいいのか」とより根本的なところから考えてもらいたい。
- 不信任決議案には、ひょっとすると維新も同調するかもしれないが、おそらく初めての不信任決議案に対する議会の解散に行くのではないか。これは勝ち目があるとかないとかといった話ではない。
- そうなったときの、県議会選挙には大注目だ。
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