トランプの「威光」は最早なし

 

威光がなくなったトランプ

トランプのこの問題に対する回答をデサンティスが批判している。すっかり大統領候補としての支持率が落ちたデサンティスだが、トランプは説得力のない言い訳に終始した。
かつてはトランプを支持していた元国防長官顧問のダグラス・マクレガーも、アメリカは実質的には一党独裁であり、どの候補者もカバールの人形だ(別の言葉でいうと、管理された反体制派 Controlled Oppositionということ)との認識に達したようだ。ホワイトハットの重鎮であるマクレガーがこう変化したとなると、アメリカの共和党支持者、就中、トランプ支持者の考えもだいぶ変わっているのではないかと思われる。

 

以下は、ZeroHedgeの記事の翻訳だ。

説得力のないトランプの回答

トランプ前大統領は、COVID-19パンデミックの始まりの早期に、なぜアンソニー・ファウチ前国立アレルギー・感染症研究所所長の雇用を打ち切らなかったのかという質問に答えた。

ラジオ司会者ヒュー・ヒューイットとのインタビューで、トランプ大統領は、2020年にトランプ大統領のパンデミック対応部隊に加わっていたファウチ博士について質問された。 前大統領は、なぜファウチ博士を解雇しなかったのかという質問に対し「まず第一に、それは許されていない」と答えた。

「ノーノーノー、ファウチ博士はそこにいた。第一に彼は公務員であり、解雇することは許されていない。しかし、私は必ずしもすべてを受け入れるわけではないので、これは忘れてくれ…ファウチ博士は私にいろいろいったが、多くの場合私はそれを実行しなかった」
「また、彼は私の政権において重要な人物ではなかった」とトランプ大統領はいった。 「ファウチ博士はバイデン政権において大きな存在となった。彼はバイデン政権において非常に大きな存在だ」

デサンティスの批判

トランプは、ウイルスの経過について度々悲惨な予測をし、パンデミック中に最終的に物議を醸した人物となったファウチ博士を解任しなかったことに対して、特にフロリダ州知事のロン・デサンティスから批判を受けている。 前の公衆衛生当局はまた、人々にマスクの着用やワクチンの接種をしばしば推奨し、新型コロナウイルス感染症関連のロックダウンや外出禁止令を擁護した。

今週のトランプ大統領のコメントに反応して、デサンティスは、ファウチを解任することはできないという前大統領の主張を却下した。 同氏は、トランプ大統領のコメントはファウチ博士について彼が過去に述べたものとは異なると述べた。

デサンティスは水曜日のルービン・レポートに対し、「それが彼のかつての言い訳ではないと私が長い間指摘してきたことが重要だ」といった。
「彼の言い訳は、もしファウチ氏を解任すれば民主党もメディアも大騒ぎするだろうというものだった。もちろんそれは100パーセント真実だ」
「しかし、それはリーダーシップの代償だ。あなたは立ち上がって正しいことをしなければならない」と知事は続けた。 「明らかに、ファウチはホワイトハウス特別委員会から解雇されるべきであった。彼を記者会見に次ぐ記者会見に出し、メディアのインタビューを受けさせる義務はなかったはずだ」

パンデミック中、デサンティス氏は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のロックダウンを早期に終了し、ビジネスを再開する一方で、ワクチンやマスクの義務化、あるいは新たなロックダウンを阻止する法律を支持することで全国的な知名度を高めた。 しかし、全米の他の知事と同様に、デサンティスは2020年3月にウイルスを理由に州全体のロックダウンを命令し、数カ月後にそれを取り消した。

「2020年の新型コロナウイルス感染症の最盛期に、ファウチはフロリダ州のメディアで学校を開校させたことやその他のことについて私を攻撃する局地的な報道をしていた」と同氏はルービン・レポートに語った。 「そのような義務はなかった。彼をNIHから解雇することもできたと思う。彼は基本的に機能(研究)の獲得を目的として不正行為を犯したのだから」