ニューヨークタイムズ紙「ウクライナは戦争に負けつつある」

 

ニューヨークタイムズ紙「ウクライナは戦争に負けつつある」

 The problem is that Ukraine is losing the war. 

ニューヨークタイムズがその"OPINION"(社説)で「ロシアとウクライナには交渉のインセンティブがある。米国には他の計画がある」というタイトルの記事を掲載した。
その冒頭の一文が目を引いた。

< 米国が最近、新型戦車M1エイブラムスをウクライナに出荷することを約束したのは、深刻な問題への迅速な対応だった。問題とは、ウクライナが戦争に負けていることだ。兵士の戦闘能力が低いとか、国民の心が離れているとかいうことではなく、慎重に掘られた塹壕と比較的安定した前線による、第一次世界大戦型の消耗戦に陥っていることが原因だ。

The United States’ recent promise to ship advanced M1 Abrams battle tanks to Ukraine was a swift response to a serious problem. The problem is that Ukraine is losing the war. Not, as far as we can tell, because its soldiers are fighting poorly or its people have lost heart, but because the war has settled into a World War I-style battle of attrition, complete with carefully dug trenches and relatively stable fronts. >

ウクライナの兵士の戦闘能力は低くないのか、国民の心は離れていないのか、果たして消耗戦に陥っているのか  ──  ニューヨークタイムズのこの意見には、下で紹介するような異論がある。
しかし、ニューヨークタイムズでさえ「ウクライナは戦争に負けつつある」と認識していることがわかる。

スコット・リッター「この戦争は夏の終わりか秋の初めには終わる。ロシアが勝つだろう」

国際連合(UN)大量破壊兵器廃棄特別委員会主任査察官で評論家のスコット・リッターは「Judging Freedom」という番組に登場して、こう語った。
「ロシア軍はこの1年で桁外れに強くなり、世界史上最も洗練された総合防空システムをもった。NATOは桁外れに弱くなった。この戦争は夏の終わりか秋の初めには終わる。ロシアが勝つだろう。ゼレンスキーは面白いことに、8月までにエイブラムズ戦車を手に入れられなければ手遅れになるといった。『手遅れになる』とはどういうことか?もう終わりだからだ。ロシアが何をしようとしているのか知っているからだ」。

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この春には終わると予想している人もいる。

 

出典:

Opinion | Russia and Ukraine Have Incentives to Negotiate. The U.S. Has Other Plans. - The New York Times