フランス、ロシアとの全面対決の道を選ぶ。

 

 

フランス、ロシアとの全面対決の道を選ぶ。

マクロンはイギリスからウクライナ指導力を奪った。

 

ヴォロディミル・ゼレンスキーは、エマニュエル・マクロンが今週電話をとったとき、ほぼ丸1年かけて同盟国に西側戦車を届けてくれるよう懇願してきていた。
エリゼ宮キエフのマリインスキー宮殿との短い会話の中で、マクロン氏はついにウクライナ大統領に最も切望していた賞品を贈ることに同意した。 

105mm砲を搭載した車輪付き戦闘車AMX-10RCは、一見すると大したことはない。しかし、この贈り物によって、フランスはキエフに西洋製の戦闘車両を送った最初の国になった。レッドラインが越えられ、軍事的タブーが破られた。
マクロン大統領は、アメリカ、イギリス、ドイツといった国々に先駆けて、キエフに重装甲兵器を送り込んだ。この後、同盟国の突進が続くだろう。
イギリスは、かつてウクライナへの支援で欧州の中でもトップクラスだったが、後塵を拝することになった。

AMX-100RC

マクロンのダマスコの回心

 

かつて、キエフとモスクワの間の欧州の主要な仲介者として自らを位置づけようとしたことから、プーチン融和主義者と非難されたマクロン氏は、ダマスコの回心をしたように思われる。夏には、和平を主張するプーチン氏に西側諸国は「屈辱」を与えるようなことはすべきではないと宣言し、ウクライナを怒らせたこともある。
マクロン大統領の言葉は大きく変わり、ついに新年のテレビ演説で、ウクライナ人はパリを信頼して「勝利への手助け」をしてくれると宣言し、初めてキエフの戦場での完全勝利を公然と支持した。
フランス人は、もはやプーチン氏と交渉できるとは思っていないようだ。それは、「軽戦車」のサプライズ・オファーで実証された。

イギリスは一転、慎重姿勢に。

 

かつてイギリスは、キエフに軍事支援を行う際、最も早くからその方針を打ち出していた。昨年2月、フランスとドイツがロシアが侵攻してくるかどうか迷っている間に、イギリスはすでに対戦車ミサイルを送り始めていた。
しかし、ウクライナへの軽戦車寄贈を決定したリストに、イギリスの名前がないのは注目に値する。

リシ・スナク氏は、今年に入って2022年の軍事援助額23億ポンドと「同等かそれ以上」を約束した。今回の支援には、ロシアによるイラン製無人機の使用に対抗するため、キエフが要請した防空システムも含まれている。
しかし、最近、首相がウクライナへの軍事支援の見直しを指示したと報じられた。スナク氏は紛争による経済的圧迫をなくすため、交渉による戦争終結を目指すことを提唱していたとされる。

ポーランドチェコは戦車を送った 。


しかし、ウクライナ支援に関してはポーランドチェコ共和国は、ソ連時代の戦車を280台、キエフに送り込んでいる。
また、ポーランドやバルト諸国は、各国のGDP比でいうとウクライナへの支援により大きな負担を強いられている。

  ──  以上、出典はHow Macron seized Ukraine leadership from Britain (telegraph.co.uk)

ドイツはフランスと一緒にロシアと戦うのか、それともフランスに戦いを挑むのか。

焦点はドイツはどうするのかということだ。このThe Telegraphの記事ではドイツはフランスと行動を共にするような見込みを示している。
だが果たしてそうなのだろうか?

Inet Dropの昨年11月の記事では、トルコのエルドアン大統領がショルツ首相のロシアに対する態度の変化について言及したことを伝えている。

ショルツは習近平に続いてプーチンとも共通点を見出そうとしている。ドイツがNATOを抜け中露側についたのはもはや明白だ。 - Tanto Tempo