毎日新聞:佐藤優さん、ウクライナ侵攻を読み解く 「即時停戦へ加速を」

 

毎日新聞:<池上彰のこれ聞いていいですか?
佐藤優さん、ウクライナ侵攻を読み解く 「即時停戦へ加速を」>(記事の抜粋)

出典:毎日新聞

操作された当局情報、真偽問う必要性。

 <池上 ロシアの本音は何かといった情報が日本にはなかなか入ってきません。

 佐藤 ロシアは、うそをついているに決まっている、入ってくる話は情報操作をしたノイズだから聞かない方がいい。このように入り口の段階で絞っているのが原因でしょう。

 池上 米国発や英国発の情報や、ウクライナのゼレンスキー大統領の話は日本にどんどん入ってきます。ロシアの見方や考え方を伝えることは非常に大事なことです。

 佐藤 当然です。しかし、欧米では、ロシアのプーチン大統領ヒトラーの親戚のように受け止められているので、ロシアの情報は入り口から受け付けないという状況になっています。日本や欧米諸国は今後、ロシアの情報を踏まえて考える方向にかじを切れるかが重要になってきます。

 

日本外交、「価値の体系」が肥大。

 <池上 では、日本の外交をどう見ていますか。

 佐藤 外交は「価値の体系」「利益の体系」「力の体系」という三つから成り立っています。しかし、日本の報道や有識者は「価値の体系」の話だけ。民主主義対権威主義、あるいは自由対独裁というような二項対立です。>
< そうなると「価値の体系」だけが異常に肥大している。この視点だけで国際情勢を見るのはまずい。「価値の体系」が肥大して国が誤ったことがあります。それは太平洋戦争。欧米の白人によるアジアの植民地支配を許すな、という「価値の体系」でした。>

戦闘以外の方法で即時停戦模索を。

<池上 ウクライナに向けて「早く降伏したほうがいい」という意見も出ています。

 佐藤 私たちは当事者ではない、ということに気が付くべきです。国会の決議や政府関係者が「ウクライナ国民と共にある」などと言えるのは、共に戦う覚悟がある時だけです。また「ウクライナは早く降伏しろ」と言っている人々は無責任極まりない。>
<「最後の一人まで戦え」というのはもっと無責任です。だから、私は、停戦に向けた動きを加速させなければいけないと思っています。>

米国はロシアの抑止に失敗した。米国のインテリジェンスは成功してはいない。

<そもそも米国のインテリジェンスは成功したのか、という問題があります。ロシアの抑止が目的だったはずなのに、攻撃してきた。米国は抑止に失敗したのに、どの報道を見ても、米国のインテリジェンスは正確で成功した話になっている。そこからぶれているのです。>

 

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