米国防総長とJAIC共同実施のコロナ感染者とワクチン接種者のデータ分析結果

<Bonafidr 10月8日付け記事を要約>

 

新型コロナ入院者の半数以上がワクチン完全接種者。完全ワクチン接種者の転帰は週を追うごとに悪化

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アメリカ国防総省がJAIC(Joint Artificial Intelligence Center)と共同で実施しているAIを活用した「プロジェクトSalus」が、65歳以上のメディケア(米国の高齢者向け医療保険制度)の受給者560万人分のデータを分析した結果、

  1. 新型コロナによる入院患者の過半数(60%以上)はワクチンを完全に接種した人である。
  2. 完全にワクチン接種した人の転帰(治療後の経過および結果)は、週を追うごとに悪化している。

ということがわかった。

(同レポートから引用)
これはいわゆる「抗体依存性感染増強(ADE)」のパターンと一致しており、治療介入(mRNAワクチン接種)が逆に人々の健康状態を悪化させ、過剰な入院や死亡につながっていることを示している。

 

9月28日付けのプレゼンテーション資料(全17枚)は公開後、10月7日に削除された。しかし既にダウンロードされ、別の様々なサイト(ここここ)に投稿されている。

このプレゼンテーション資料のタイトルは、
「65歳以上のメディケア受給者560万人を対象とした、COVID-19デルタ変異株に対するmRNAワクチンの有効性 2021年9月28日付け週間アップデート」
この560万人のうち、ファイザー社製ワクチンを接種したのは270万人、モデルナ社製ワクチンを接種したのは290万人(2021年9月10日時点)となっている。

 

要約 (Executive Summary)

  • ワクチン不全、つまりブレークスルー感染が時間の経過とともに増加しており、3~4ヶ月前にワクチンを接種した人と比べて5~6ヶ月前にワクチンを接種した人では、ブレークスルー感染がほぼ倍増していることがわかる。
  • データは2021年8月21日までのものだが、その傾向は一定ではない。週を追うごとに、ワクチンを接種した人のブレークスルー感染率は確実に右肩上がりとなっている。ワクチン接種を受けてから9ヶ月後の人々に何が起こるかはまだわからないが、これらのデータ傾向は深刻な懸念を抱かせるものとなっている。
  • 65歳以上の「プロジェクトSalus」コホート(cohort:観察対象になる集団のこと)において、デルタ株へのブレークスルー感染に対するmRNAワクチンの効果は時間の経過とともに低下しているのか?

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グラフ1:65歳以上のコホートにおける総入院数&ブレークスルー入院数

人口の80%がワクチンを接種している65歳以上の集団では、8月7日までの1週間にCOVID-19による入院ケースの60%が完全にワクチンを接種した人で発生したと推定される。

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ここに示されたデータでは、デルタ変異株による感染の割合が全体の97%に近づくにつれて、完全にワクチンを接種した人の「症例数」と「入院数」が、週を追うごとに顕著に増加している。

 

グラフ2:65歳以上の「プロジェクトSalus」コホートにおいて、デルタ株へのブレークスルー感染に対するmRNAワクチンの効果は時間の経過とともに低下しているのか?

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ワクチン不全、つまりブレークスルー感染が時間の経過とともに増加しており、3~4ヶ月前にワクチンを接種した人と比べて5~6ヶ月前にワクチンを接種した人では、ブレークスルー感染がほぼ倍増している。
 
データは2021年8月21日までのものだが、その傾向は一定ではない。週を追うごとに、ワクチンを接種した人のブレークスルー感染率は確実に右肩上がりとなっている。ワクチン接種を受けてから9ヶ月後の人々に何が起こるかはまだわからない。

 

グラフ3:自然免疫はワクチン接種後の入院リスクを大幅に減少させる

 

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自然免疫(最下段で“Prior Covid-19”と表示されている)が、ワクチン接種後の入院リスクを大幅に減少させる。